[director] ウォルター・サレス
[cast] ガエル・ガルシア・ベルナル、ロドリゴ・デ・ラ・セルナ、ほか
革命、とは何か。
本作は「革命のカリスマ」"チェ"・ゲバラが"チェ"と呼ばれる以前の物語、若者らしい無鉄砲さと好奇心を胸に南米大陸周遊へと旅立った青年エルネスト・ゲバラの旅行記である。
お調子者な相棒アルベルトと馬鹿正直なエルネストとおんぼろバイク「ポデローザ」(強力)号。旅先での愉快なエピソード。南米の壮大な景色。観るものの冒険心を強烈にくすぐる。こんな旅がしてみたい・・・。
しかし冒険心に満ちた旅は、次第に南米の現実を映し出してゆくことになる。政治思想、貧困、差別。良心に潜む暗い影や、虐げられし者の内なる輝き。それらはつまり、「現実」である。これまで自分の知っていたちっぽけで安全な世界より、もっと広い世界の現実である。(そしてその経験こそが旅であるといえるのだろう)
「現実」をどのように受け止めるかで人間は大きく変わるのだ。たいていの人間(そして僕)ならば、自らの無力を恥じつつも自分の小さな現実に戻っていくのだろうと思う。暗い物事から目を背けたって少々良心がちくちくする程度のことだろう。しかしエルネスト・ゲバラは、それらを真正面から受け止めた。
本作で描かれる青年エルネスト・ゲバラは、恋愛に心を悩ませたりもするし、どじもするし、実に人間的だ。決して伝説的なカリスマの姿ではない。しかしある一点において、すなわち自らに正直であるという点において、やはり彼は「チェ・ゲバラ」である。少なくとも僕は、魂を動かされる思いがした。
革命、とは何か。
この映画いいよね。チェ・ゲバラというより、ゲバラ青年が等身大で映し出されていて、共感できる映画かな。ストーリの進展と共に、だんだんとチェになっていくゲバラがいいね。彼の中で革命が起きているのが良く分かる。
> 彼の中で革命が起きているのが良く分かる。
そうそう、まさにそんな感じ。
そして観てる側も黙っておれなくなる。