見たり読んだり聴いたりしたものについて、印象を忘れないようにひとこと書いておこう、というのがコンセプトです。
私的備忘録の感ありありですが、よろしかったらコメントなどお寄せください。
(by okmy on '+Diary:s')
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「2005年02月」のアーカイブ
2005.02.25 | Posted by | movie

love_letter.jpg[director] ババク・パヤミ
[cast] ナシム・アブディ、シラス・アビディ、他

イスラムの伝統を色濃く残すイランの小さな離れ島。

全国選挙の日。
民主的な「投票」を実現するため都会から派遣された選挙管理委員の女の子と、渋々彼女のお供をすることになった島の若い兵士。

イスラムの保守的な島民たちと彼らに投票を呼びかける女の子とのやり取りは、ほほえましくもあり、滑稽でもあり、なぜかちょっと切なくもあり。「投票=民主主義」という理想を信じ健気にがんばる女の子の姿に、選挙に懐疑的だった青年兵士もいつしか・・・。

シンプルなストーリーなんだけど、見終わった後にピュアなやさしさみたいなものを感じさせてくれる映画。素朴な島の風景もとってもよいです。

2005.02.21 | Posted by | book

tsutsumi.jpg[author] 立石 泰則

堤義明(もしくは堤一族)については以前からなぜかなんとなく気になってた。世間で「カリスマ」といわれる人物には、多かれ少なかれ威厳というか魅力というか存在感のようなものがあると思うのだけれど、堤義明氏に対してはなぜか自分はまったくそういった空気を感じなかった。疲れ気味のおじさん?なぜ彼がカリスマなのだろう(あるいは「だった」のだろう)・・・。

本書を読むと、先代堤康次郎氏(彼は確かにカリスマ的人物)に端を発する「西武グループ」拡大の顛末がさっくりとわかる。堤家の人間関係や人物像もさっくりとわかる。「セゾン」を率い時代の寵児として脚光を浴びた兄・清二氏と、父の地盤を堅実に守った弟・義明氏。清二氏が攻撃的な戦略の末に経営者として失脚するのと対照的に、着実にグループの資産を拡大し財界における信用も獲得していく義明氏。どうやらその堅実さ・信頼感が業界で「カリスマ」と呼ばれた由縁であるようだ。

もっとも先般明らかにされているように、その西武グループ的堅実さの裏には様々なカラクリがあったようで、一族経営の歪さが次々と浮き彫りにされてきている(先日も義明氏の弟なる人物が「コクド株は堤家の財産」的な発言をしていて唖然)。「先代の教えを忠実に守っているうちに自身の考えと先代の考えの区別がつかなくなってしまった」という主旨のコメントをかつて発したという義明氏。筆者はそれをとらえ「淋しきカリスマ」と評したわけだが、そこに含まれる同情のニュアンスをどう理解するは各読者にゆだねられることになりそう。

個人的には、彼が果たして「カリスマ」と呼ばれるに値する人物なのか、読後も疑問なり。

2005.02.19 | Posted by | music

whos_your_new_professor.jpg[artist] Sam Prekop

知的さとポップさが程よいバランス。こういうサウンドは好き。彼がフロントをつとめるというThe Sea and Cake も聴いてみたい。

ドラムはTortoiseのジョン・マッケンタイア。シカゴ音響派。なるほど納得。

2005.02.15 | Posted by | book

penguin.jpg[author] アンドレイ・クルコフ
[translator] 沼野 恭子

「憂鬱症のペンギンと暮らす売れない短編小説家。」というオビの言葉にぐぐっと惹かれて購入。

舞台はソ連崩壊後の新生国家ウクライナの首都キエフ。ウクライナといえば例の大統領選挙をめぐる疑惑の数々が記憶に新しいけれど、本作も実に、旧共産主義国家の混乱や腐敗やそれを諦めにも似た思いでやりすごしていく人々の乾いた生活感のようなものがにじみ出ていて。またそれは、物語の重要なファクターともなっている。

自分を取り巻く世界に違和感を抱きつつそれに対する自らの無力もまた受け入れている「売れない短編小説家」ヴィクトルの孤独。そしてその孤独は「憂鬱症のペンギン」ミーシャにしか理解されることがないという皮肉。なんとも滑稽なシチュエーションだけれど、不穏な空気の渦巻くウクライナが舞台ということになると、その滑稽さがカサカサとした物悲しさへと転化してしまう。そのバランスは見事。物語自体には自分としてはそれほど感銘しなかったけれど、独特の乾いた空気感は長く心に残る感じ。

2005.02.14 | Posted by | media

egawa_shoko_journal.gif[site] 江川昭子ジャーナル

ライブドアのニッポン放送株買収についてのレポート。

ホリエモンに対して常々違和感を感じていた私ではあるが、本記事を読んでいろんなことが大分すっきりした。やっぱり彼はダメダメだなあ。いつまでも無邪気にはしゃいでいるだけじゃだめだよ、と思うのだけれど・・・。

それにしても、堀江氏と江川氏のやり取りのかみ合わなさは強烈。

2005.02.11 | Posted by | movie

motorcycle_diaries.jpg[director] ウォルター・サレス
[cast] ガエル・ガルシア・ベルナル、ロドリゴ・デ・ラ・セルナ、ほか

革命、とは何か。

本作は「革命のカリスマ」"チェ"・ゲバラが"チェ"と呼ばれる以前の物語、若者らしい無鉄砲さと好奇心を胸に南米大陸周遊へと旅立った青年エルネスト・ゲバラの旅行記である。

お調子者な相棒アルベルトと馬鹿正直なエルネストとおんぼろバイク「ポデローザ」(強力)号。旅先での愉快なエピソード。南米の壮大な景色。観るものの冒険心を強烈にくすぐる。こんな旅がしてみたい・・・。

しかし冒険心に満ちた旅は、次第に南米の現実を映し出してゆくことになる。政治思想、貧困、差別。良心に潜む暗い影や、虐げられし者の内なる輝き。それらはつまり、「現実」である。これまで自分の知っていたちっぽけで安全な世界より、もっと広い世界の現実である。(そしてその経験こそが旅であるといえるのだろう)

「現実」をどのように受け止めるかで人間は大きく変わるのだ。たいていの人間(そして僕)ならば、自らの無力を恥じつつも自分の小さな現実に戻っていくのだろうと思う。暗い物事から目を背けたって少々良心がちくちくする程度のことだろう。しかしエルネスト・ゲバラは、それらを真正面から受け止めた。

本作で描かれる青年エルネスト・ゲバラは、恋愛に心を悩ませたりもするし、どじもするし、実に人間的だ。決して伝説的なカリスマの姿ではない。しかしある一点において、すなわち自らに正直であるという点において、やはり彼は「チェ・ゲバラ」である。少なくとも僕は、魂を動かされる思いがした。

革命、とは何か。

2005.02.04 | Posted by | music

modo_livre.jpg[artist] Ivan Lins

ジャケット写真はなんだか不気味だけど、曲は小気味よく繊細できれいなブラジリアン・ポップス。メロディラインは全体的にちょっとウェットかも(時代的なものかな)。#1、#9あたりが好き。肩の力を抜いて聞ける感じがよいです。

<ライナーノーツより(ケペル木村氏)>
・ブラジル音楽きってのメロディー・メーカー、イヴァン・リンス。
・本アルバム発表当時(1974年)、ブラジルでは軍事政権が強大な力を誇っており、厳しい歌詞の検閲などアーティストたちにとっては苦難の時代だった(亡命・移住する者多数)。
・そういう困難な時代にありながら、ブラジル音楽界には新たな才能が続々と輩出されていた。いわゆる”MPB世代”のアーティストたちによって、才気溢れた輝ける作品を矢継ぎ早に生み出されていた。そういった環境の中で、イヴァンも次第に自分の個性を磨いていった。

2005.02.03 | Posted by | music

kyouiku.jpg[artist] 東京事変

椎名林檎は才能のある人だと思います。個人的にはファンというわけではないけれど(あの世界観には・・・)、認めます。今回バンドになってもその才能・存在感は変わらず。曲についても特に文句ないのです。

でも、どうしても言いたいと思った。サウンドがひどい、のでは? やりすぎでしょうこれは(亀田さん!)。大量の「味の素」で舌が麻痺するような感じ(頭痛がします)。ぱっと聞きのインパクトはあるけれど、こういうのを単純にかっこいいといってしまっていいのだろうか。すごく疑問。

気になってアマゾンのレビューをみたけれど、サウンドについて否定的に書いてる人はぜんぜんいなかった。昨今このぐらいの音は普通なのかなあ・・・。

2005.02.01 | Posted by | music

buddy_rich.jpg[artist] Buddy Rich & his band

1973年(ニューヨーク)のライブ版。御年55歳。

・・・毎度ながらすごすぎる。テクニックが超人的なのもさることながら(あのシングルストロークのスピードは何なんだろう??)、あれだけ手数が多いにもかかわらず音楽的。単なる曲芸じゃない。#8「West Side Stroy Medoly」はアレンジやバンドとしての完成度もすばらしいかった。こんなに巧くて存在感があって音楽センス・ユーモアセンスのあるドラマーはこれから先もそういないだろうと思う。たぶん宇宙一うまい!

2008年07月02日
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