見たり読んだり聴いたりしたものについて、印象を忘れないようにひとこと書いておこう、というのがコンセプトです。
私的備忘録の感ありありですが、よろしかったらコメントなどお寄せください。
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「book」のアーカイブ
2005.06.05 | Posted by | book

america.jpg[author] 村田 晃嗣

「朝ナマ」でご活躍の村田氏の著作。(←こういう言われ方って本人どうなのかな。関係ないけど)

建国以来のアメリカ外交の変遷をざくっとつかめます。濃厚かつ簡潔。不勉強な人間にはありがたい、良著だと思います。

2005.05.29 | Posted by | book

souri.jpg[author] 福田 和也

日本の歴代総理大臣を100点満点で評価してしまうという、乱暴きわまりない本。(ゆえになかなかおもしろいのだけれど)

昔の総理大臣のことを「73点」とか言われてもさっぱりピンとこないので、ここ20年くらいで並べてみると、以下のとおり。

 ・中曽根 康弘  40点
 ・竹下 登  61点
 ・宇野 宗佑  35点
 ・海部 俊樹  36点
 ・宮沢 喜一  38点
 ・細川 護煕  31点
 ・羽田 孜  (採点不能)
 ・村山 富市  28点
 ・橋本 龍太郎  47点
 ・小渕 恵三  49点
 ・森 善朗  30点
 ・小泉 純一郎  27点

個々の評価はともかく、この平均点の低さは何なんだろう?
ちなみに歴代トップ3は、伊藤博文(91点)、山縣有朋(85点)、岸信介(81点)だそうです。

2005.05.18 | Posted by | book

saodake.jpg[author] 山田 真哉

なんだ?というタイトルだけど、「会計学」の本だということで、ちょっと興味。

「50人にひとり無料!」というとなんだかすごくお得なように感じるけど、「50人にひとり無料」→「100人に2人無料」→「2%OFF」と同義でしょ、といわれると、なるほどーです。

ただ一方、合理的なだけだとつまんないね、と思ったりも。「1000円のものを500円で買う」より「101万円のものを100万円で買う」方が絶対額では得。『節約は絶対額で考えるべし』。なるほど、確かにそのとおり。けど、「半額で買えた!」っていうハッピーさって、人生にはやはり捨てがたい。まあ、会計学と人生を比べるのもナンセンスではありますが。いろいろなものの見方があるということで。

2005.04.27 | Posted by | book

things.jpg[author] Mil Millington
[translator] 岩本 正恵

飄々としてつかみどころのない主人公(イギリス人)とヒステリックなドイツ人ガールフレンドのやり取り、欧米人にはバカウケなんだろうなあと思う。ドタバタのテンポが心地良い。本人とは無関係にどんどんトラブルに巻き込まれていく主人公。お気楽に生きるのも楽じゃないという逆説(そんな気難しいものじゃないけどね)。エンディングがハッピーなところが好印象。

もともと作者が私的HPにガールフレンド(もちろんドイツ人)とのいざこざを書いたところ、これが好評で、新聞コラムの連載、今回の小説化、さらにこの先映画化の予定もあるそうで。ネットから出版・映画へというコンテンツの流れは、世界的傾向なようですね。

2005.04.05 | Posted by | book

syberagent.jpg[author] 藤田 晋

「しろくまプロジェクト」の参考にと、軽く読んだわけですが、なかなか面白かったです。彼自身はいわゆる成功者なわけだけど、(本作から読み取るに)周囲に嫌悪感を抱かせないような自然な雰囲気は、好感が持てました。ネットバブルの頃のベンチャーのスピード感みたいなものもよく表現されてるなーと思います。

2005.04.04 | Posted by | book

busou_kaijyo.jpg[author] 伊勢崎 賢治

伊勢崎氏のことは、以前「NHK特集」で見たことがあり、とても興味を持っていた。タリバン政権崩壊後のアフガニスタンにおいて、群雄割拠する軍閥の武装解除と民主的な選挙を実現しようという国連ミッションを取り仕切る日本人。・・・なぜ、日本人が?

自称「紛争屋」の伊勢崎氏。ぼくが感嘆したのはその精神的なタフネス。本書の序章の部分を読んだだけで、ガツーンとやられました。ぜひ多くの人に読んで欲しい本。

2005.03.21 | Posted by | book

bokunonakano.jpg[author] 白石 一文

文庫版が出たので再読。

主人公に共感できるできないはともかく、またそれゆえに好き嫌いが大きく分かれるのだろうけれど、個人的にはとても真剣な小説だと思った。

2005.03.13 | Posted by | book

grasshopper.jpg[author] 井坂 幸太郎

あまりこの手のミステリー系を読んだことないのですが、なので他書との比較はできないのですが、単純におもしろかったです。

内容は暗い。いろんなタイプの殺し屋が出てきます。いろんな人が殺されます。謎な組織もでてきます。そんな中でただひとり、事件に巻き込まれてゆく主人公だけ、かなりのラッキーマンです。けど、いいじゃないですか。オチのまとまり具合というか、えっ?て驚きつつも溜飲がさがるみたいな感覚は、なかなか爽快でした。

2005.03.09 | Posted by | book

izawa.jpg[author] 井沢 元彦

お手軽ということでいったらもうこれ以上お手軽な宗教解説本はないんじゃないかと思わせるタイトルにひかれ購入。

内容的にもかなりポータブル。個々の宗教の教義云々の話はほとんど抜きにして、ユダヤ・キリスト・イスラム3宗教の差異や対立関係の解説に特化されている感じ。その潔さゆえか、現代アメリカのキリスト教原理主義とユダヤ・イスラエルとの関係など、とてもよくわかります。

本書の後半は、3宗教それぞれの代弁者(宗教者)と井沢氏との対談。内容はそれぞれ興味深いのですが、自分的にはどの対談もまるごと全部は「そうだよねー」と共感できない感じではありました。宗教って・・・やっぱ微妙だなあ。とりあえず、アンチ原理主義宣言します。

2005.03.02 | Posted by | book

sunny_side_up.jpg[author] 峰 如之介
[editorship] 山崎 祥之

中田ヒデなどのマネージメント会社として有名な「サニーサイドアップ」(以下SSU)についての本。スポーツ選手のマネージメントで注目されているけれど、元々本業はPR会社だそうで。「暴君ハバネロ」ファンの自分としては「東ハト」のブランド再生にSSUが絡んでると知ってめちゃ驚いた。(そういえば中田ヒデが東ハトの執行役員になんてニュースもあったなあ・・・ なるほど)

SSUが評価されている点は、スポーツ選手のような一個人をブランディングする手法(「マネージメント」+「PR」)を確立したということにあるようだ。中田ヒデはその典型。本書には、SSUが現在に至る経緯について実例ベースで書かれてあり、なかなか興味深く読めます。

また個人的には、「PR」そのものについてもいろいろ考えさせられた。
「情報をニュースにするのがPR」だとして、「PR的演出」(ポジティブイメージ)と「世論操作」(ネガティブイメージ)の違いって実際のところ何だろう?とか考えてしまった。SSUの仕事を個人的感覚で評価すると、「キムタクポスターに警備員」はOK、「イルハンブーム」はNG。けど、その判断基準て何?って尋ねられても、主観的なものだとしかいえないなあと思ったりして・・・。

2005.02.21 | Posted by | book

tsutsumi.jpg[author] 立石 泰則

堤義明(もしくは堤一族)については以前からなぜかなんとなく気になってた。世間で「カリスマ」といわれる人物には、多かれ少なかれ威厳というか魅力というか存在感のようなものがあると思うのだけれど、堤義明氏に対してはなぜか自分はまったくそういった空気を感じなかった。疲れ気味のおじさん?なぜ彼がカリスマなのだろう(あるいは「だった」のだろう)・・・。

本書を読むと、先代堤康次郎氏(彼は確かにカリスマ的人物)に端を発する「西武グループ」拡大の顛末がさっくりとわかる。堤家の人間関係や人物像もさっくりとわかる。「セゾン」を率い時代の寵児として脚光を浴びた兄・清二氏と、父の地盤を堅実に守った弟・義明氏。清二氏が攻撃的な戦略の末に経営者として失脚するのと対照的に、着実にグループの資産を拡大し財界における信用も獲得していく義明氏。どうやらその堅実さ・信頼感が業界で「カリスマ」と呼ばれた由縁であるようだ。

もっとも先般明らかにされているように、その西武グループ的堅実さの裏には様々なカラクリがあったようで、一族経営の歪さが次々と浮き彫りにされてきている(先日も義明氏の弟なる人物が「コクド株は堤家の財産」的な発言をしていて唖然)。「先代の教えを忠実に守っているうちに自身の考えと先代の考えの区別がつかなくなってしまった」という主旨のコメントをかつて発したという義明氏。筆者はそれをとらえ「淋しきカリスマ」と評したわけだが、そこに含まれる同情のニュアンスをどう理解するは各読者にゆだねられることになりそう。

個人的には、彼が果たして「カリスマ」と呼ばれるに値する人物なのか、読後も疑問なり。

2005.02.15 | Posted by | book

penguin.jpg[author] アンドレイ・クルコフ
[translator] 沼野 恭子

「憂鬱症のペンギンと暮らす売れない短編小説家。」というオビの言葉にぐぐっと惹かれて購入。

舞台はソ連崩壊後の新生国家ウクライナの首都キエフ。ウクライナといえば例の大統領選挙をめぐる疑惑の数々が記憶に新しいけれど、本作も実に、旧共産主義国家の混乱や腐敗やそれを諦めにも似た思いでやりすごしていく人々の乾いた生活感のようなものがにじみ出ていて。またそれは、物語の重要なファクターともなっている。

自分を取り巻く世界に違和感を抱きつつそれに対する自らの無力もまた受け入れている「売れない短編小説家」ヴィクトルの孤独。そしてその孤独は「憂鬱症のペンギン」ミーシャにしか理解されることがないという皮肉。なんとも滑稽なシチュエーションだけれど、不穏な空気の渦巻くウクライナが舞台ということになると、その滑稽さがカサカサとした物悲しさへと転化してしまう。そのバランスは見事。物語自体には自分としてはそれほど感銘しなかったけれど、独特の乾いた空気感は長く心に残る感じ。

2005.01.28 | Posted by | book

media_literacy.jpg[author] 菅谷 明子

副題「世界の現場から」の通り、アメリカ・イギリス・カナダの教育現場におけるメディア・リテラシーの教育方法や、市民団体によるメディアウォッチ活動など、取材結果が報告されている。客観的な視点で現場の状況が語られているので、メディア・リテラシー教育を受けたことのない自分にはとても参考になった。

メディア・リテラシーとは、本書によれば「メディアが送り出す情報を単に受容するのではなく、意図を持って構成されてものとして、積極的に読み解く力」のことである。情報氾濫、多メディア化、また報道側の手法が洗練されていく現代において、受け手側のメディア・リテラシーは本当に大切だと思う。その意味は、単に「メディアを疑う」ことではなく、「情報の意味を積極的に読み解く」ことであり、またそれらを「自分で判断」し「自分の意見を述べる」ことである。むしろそれは一種のコミュニケーション能力なのだと思った。

メディア・リテラシー、きちんと身につけなくてはいけないな、と思う。

2005.01.18 | Posted by | book

souk.jpg[author] 松井 彰彦

副題は「市場の経済学・文化の経済学」。

「ソフィーの世界」の経済学版という感じたが、あれほど本格的ではない。ストーリーが稚拙で読み物としては全くたいしたことないと思う。しかし経済の初歩、「お金って何?」というような概念はわりとわかる。子供が読むとよいかも。

「文化の経済学」という「市場の経済学」に対する新しい経済学の流れについて、もっと書かれていればなあ。

2005.01.14 | Posted by | book

nuclear_age.jpg[author] Tim O'Brien
[translator] 村上 春樹

訳者の村上春樹氏がとある著作の中で「この本を訳すことで(凍り付いていた心が)本当にあたためられた」といった旨のことを書いており、それに触発されて読んだ

「まとも」であるがゆえに社会の「狂気」に適応できない主人公という話(という括りが大雑把であることには少々目をつぶって)は、まあよくあるけれど、その人物の半生にわたる心の変遷をここまで丹念に描いた作品はそうないのではないかと思う。1960年代〜のアメリカの情勢を肌感覚として知っていないと、本当の意味でこの小説で描かれた焦燥のようなものはわからないのかもしれないな。とはいえ、自分のような年代の人間でも充分にこの小説のもつパワーにやられた。圧倒されました。

2008年07月02日
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