「+Diary:s」 blog no.9 - by okumiya.
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2006.07.09 | Posted by | 2006年 南米

ウユニ発20時の深夜バスでボリビアの首都ラ・パスをめざす。カラマ〜ウユニ間とは異なり、乗客のほとんどはバックパッカー。ボリビア人は少数である。

ボリビアの高地を走る深夜バスはとても冷える。外は氷点下だが、たいていのバスには暖房設備がない。乗客はみな寒さに備え厚着をしたりインディヘナ風の毛布を抱えていたりする。自分も上は計五枚着込み、下は短パンの上にジーパンを履きさらにその上からレインウェアを履いて万全を期す。

バスは車体をきしませながら悪路を進む。まもなく窓ガラスはすべて凍りつき冷気が車内を支配する。真っ暗な車内。とっとと寝てしまおうと思うのだが、こんな日に限って目が冴えて眠れない。冷気が靴底から伝わってきて膝の下まで痺れる。空気が薄いせいか気管支のあたりが痛い。長い長い夜。やがてバスは悪路を抜ける。外の暗闇が青白く溶けてゆく。朝焼けの手前に山陰が黒く浮かび上がる。茶色い街並みが見えてくる。添乗員が乗車券の回収にくる。7時、ラ・パス到着。

9時過ぎ、ホテルにチェックインする。中庭のあるきれいなホテル。しかしそんな雰囲気を楽しむ余裕もなくバックパックを引きずるようにして部屋に転がり込み、暖房をつけてベッドに横になる。昼過ぎに目が覚めるが、体調がすぐれない。頭痛と肺の痛みと下痢と全身のだるさ。高山病だろうか。残りの旅の予定のことなど考えて気弱になる(マチュピチュ行けるかな、、、)。トイレに行くためベッドを出るとひどい悪寒がする。熱があるようだ。日本から持参した風邪薬と熱冷ましを飲む。すると、これが効果てきめん。自分でもわかるくらいにぐいぐい熱が下がっていき、全身のだるさも頭痛も肺の痛みも引いてしまった。高山病ではなく、単に疲れから発熱していたようだ。思えばここ4日で3回も深夜バスでの移動だった。体は正直だなと思う。

テレビでドイツ対ポルトガルの試合を見ながらしばらく静養し、夕方シャワーを浴びる。実に5日ぶりの風呂だ。念入りに3回も髪を洗う。さっぱりついでに爪も切る。リフレッシュ。。。たまった洗濯物をランドリーサービスに出しにいくが、明日は日曜のため休業、仕上がりは月曜の夜だと言う。仕方なく部屋に戻り洗面台で洗濯する。気がつくともう8時。今日は一日リフレッシュ・デーと決め、外出はあきらめ、チョコレートクッキーを数枚食べてすぐに寝てしまった。

翌朝。体調はまあまあ良い。朝食のビュッフェでパンケーキとバナナとパイナップルをたらふく食う。

ラ・パスは、標高3,650mに位置し世界で最も高い場所にある首都である。周囲を山々に囲まれた盆地であり、おおざっぱに言うと、盆地の底にあたる部分は高層ビル郡などからなる新市街、その周りはコロニアル建築が立ち並ぶ旧市街、一番外側の斜面にあたる部分は日干しレンガの家々が広がるいわゆる貧民街である。新市街の外れにあるライカコタの丘から眺めると、なるほど、ラ・パスのすり鉢状の構造が一目瞭然でわかる。山の斜面はびっしり赤茶色の小さな四角形が埋め尽くしている。


旧市街を中心に歩く。坂道が多く、路地も入り組んでいて、他の大きな街のように整然とした感じがない。また路地の両脇は、民芸品から生活雑貨まで様々な露店が軒を連ねている。インディヘナのおばちゃんたちが路上いっぱいに店を開いている市のような所もあり、生活感にあふれている。歩いていてとても面白い街。飽きない。




旧市街でも山の手の方は、国会議事堂や銀行本店や博物館などが立ち並ぶ地区。とくにハエン通りという細い路地には植民地時代の建物が当時の状態で残っておりたいへん趣があった(それらの建物は現在博物館として利用されている)。国会議事堂前のムリリョ広場でまたしても軍楽隊のブラスバンドを目撃(先週チリのサンチャゴでも見た)。演奏レベル的には文句なくチリに軍配。それにしても日曜の軍楽隊の演奏というのは何らかの政治的・社会的意図があるんだろうか、それともたんに南米諸国のトレンドなんだろうか。いずれにせよ、すっきりと晴れた日曜の午前中に鳩の飛び交う広場で人々がブラスバンドを聴くというのは、とても平和な風景である。




ボリビアは、南米の中でも比較的貧しい国である。チリ同様豊富な鉱物資源を持つにもかかわらず、各資源の利権を巡って国内対立が続き(背後には外国資本)、クーデターでめまぐるしく政府が変わるなど、政治的・経済的に大変不安定な状態が続いた。90年代にひとまず落ち着くが、2000年以降、政府の天然ガス輸出政策に反対する暴動により大統領が辞任に追い込まれたり、大規模ストが各地で頻発したり、まだまだ国情は完全に安定しているとは言いがたい(現在は一時安定)。しかし、街に出て人々の様子を見るかぎり、政情不安によって人々の心まで荒んでしまっているという風には僕には感じられなかった。インディヘナのおばちゃんたちはたくましく露店を営んでいるし(しかし愛想というものは欠片もない)、また、とある店で買い物をして1ボリビアーノ多くお金を払ってしまったとき、店員はわざわざ追いかけてきてその1ボリビアーノを僕に返してくれた。そういう地道でまっとうな人々がたくさん暮らしている国である。


コメント
2006.07.13 12:16 | Posted by スズオ

地道でまっとうな店員さんにも英語は通じるんでしょうか?
しかし、南米の空はどこも青すぎますね。

2006.07.13 23:53 | Posted by kato

ボリビアってもっと貧しそうなイメージがあるんだけど、写真を見る限り街もキレイで何か居心地よさそうだね。

高山病は甘く見てると痛い目にあうよ〜
でももうとっくに高度順化してるはずなので、大丈夫でしょう!

2006.07.14 07:48 | Posted by okumiya

> 地道でまっとうな店員さんにも英語は通じるんでしょうか?

いいえ、めちゃめちゃボディランゲージ。しかし数字(スペイン語)だけわかれば買い物はなんとかなっちゃうようで。

3Bsの水を買うのにコインを間違えて4Bs渡しちゃって、売店のおじさんが追いかけてきて返してくれた次第。

> しかし、南米の空はどこも青すぎますね。

ほんと、青すぎますねー!

2006.07.14 07:54 | Posted by okumiya

> ボリビアってもっと貧しそうなイメージがあるんだけど、写真を見る限り街もキレイで何か居心地よさそうだね。

そう、想像よりボリビアってよさげな国。でも、どうしてもきれいなところを写真アップしちゃうんであれだけど、やっぱり貧しくて汚い場所もある。ラ・パスからプーノに行くバスで郊外を通ったけど、廃墟っぽい建物とかいっぱいあって貧しさを感じました。

> 高山病は甘く見てると痛い目にあうよ〜
でももうとっくに高度順化してるはずなので、大丈夫でしょう!

すっかり快調。だけど、やっぱ高山病だったのかな。かとちゃんはチベットで体験済みなんだっけ?

2006.07.15 13:36 | Posted by kato

>かとちゃんはチベットで体験済みなんだっけ?

丸二日寝られず、頭痛、嘔吐、下痢。。。
死ぬかと思った!!!(まあ下痢は食い物のせいかもしれないけど)

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