「+Diary:s」 blog no.9 - by okumiya.
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2006.07.11 | Posted by | 2006年 南米

ティティカカ湖を見るため、ペルー側の湖畔の街プーノを目指します。ティティカカ湖はアンデス山脈のほぼ中央、ボリビア〜ペルーの国境地帯に位置し、海抜3890メートル、広さは琵琶湖の約12倍。その昔インカの初代皇帝がこの湖に現れ「太陽の島」に降り立った、という伝説を持つ湖です。

まずはラ・パスからボリビア側の湖畔の街コパカバーナへ。途中湖をボートで渡ったりとか(バスも専用の渡し船で渡る)、入り組んだ山道を行く時の山々の表情の変化とか雲の近さとか、このバスルートはとても楽しかったです。


コパカバーナは、完全にリゾートな街でした。湖に向かう下り坂はとても日当りがよく、インディヘナに混じって長髪の白人ヒッピーが路上でアクセサリを売っていたりします。湖畔には魚を食べさせる食堂とカラフルなボートがずらっとならんでいて、ここは河口湖か?的な様相です。いままでのボリビアのイメージとはだいぶ違います。でも、本当に日差しが気持ちよく、のんびりするにはもってこいの土地だと思いました。ヒッピーが居ついちゃうのもわかる。



コパカバーナから再びバスに乗り、ボリビア〜ペルー国境を越え、ペルーに入ります。国境のゲートをくぐるとすぐペルービール「クスケーニャ」の看板があったりして、実にのんびりしたものでした。その後バスで4時間ほどでプーノに到着。

プーノの街自体にはこれといって見所があるわけじゃありません。でも、いくつかボリビアと違う点があって、ヘーって感じで新鮮でした。まず1つ目は、自転車タクシー(シクロ)がいること。前のハンドルの部分が乗客の座る荷車みたいになっていて2人くらい乗れます。こいつがけっこう地元民の足として活躍しているようです。2つ目、商売熱心なこと。バスターミナルでは「お兄さんホテルは?」的な客引きがわんさか寄ってきました。他の南米各国には客引き自体ほとんどいなかったので、へーって感じ。それから街を歩いてたら、路上のインディヘナのおばちゃんが片言の日本語で「オニーサン、セーター」なんて話しかけてきて、これには相当驚きました。あの無愛想なインディヘナおばちゃんが観光客に話しかけてきた!ボリビアでは絶対こんなことないです。良く言えば愛想がいい、悪く言えばツーリスティック。

翌日、ティティカカ湖のウロス島へ行くツアーに参加。プーノはティティカカ湖観光の拠点なのでいろんなツアーがあるのですが、このウロス島ツアーは定番中の定番のようです。

ウロス島というのは、実際には普通の島ではありません。トトラという葦を積み重ねて作られた浮き島郡のことを指します。スペイン人に追われたインディヘナがティティカカ湖に逃れ、浮き島を作って生活するようになったのがウロス島の始まりだと言われています。現在にもウロス島には伝統的な生活様式を守りながら1000人ほどのインディヘナが暮らしています。

緑の浮き草がびっしりとカーペットのように一面を覆っている湖畔からボートで30分ほどいくと、トトラ(葦)に囲まれるようにしてあるウロスの島々が見えてきます。ひとつの島はだいたいバスケットコートくらいの広さでしょうか。葦で出来た住居や小屋が何件か建っていて、そこで数家族が共同生活しています。毎日のように観光客が訪れるのでしょう、小屋の前には土産物の露店が出ています。到着すると住人たちが「カミサラキ」(こんにちはの意)と笑顔でお出迎え。



島は、ほんとうに葦で出来ています。葦の根の部分をいくつもひもでつないで土台を作り、その上に刈り取って乾燥させて叩いて平らにした葦を、適当な長さに切って敷き詰めているそうです。葦はけっこうな太さがあるので藁のようにチクチクすることはなく、適度にフカフカです。あんまり気持ちいいんで寝転がってしばし日光浴。

小さな島から別の大きな島にトトラ舟で移動。この舟も材料はすべて葦、、、と言いたいところですが、最近は島も舟も葦だけじゃなく内部にはプラスティックを使っているそうです。

到着した島は、学校などの公共施設や電話ボックスがあるコミュニティの中心的な島で、これらの建物は葦じゃなくプレハブ住居のような素材で出来ています。学校の様子を眺めていたら、先生らしき男性が手招きをして、ツアー客を校舎内へ案内してくれました。


薄暗い室内では、まだ幼稚園くらいの年齢の子供たちが7〜8名ほど一列に並んでいました。子供たちは、先生の合図で歌や踊りを次々に披露してくれます。まず歌ってくれたのは日本語で「チューリップ」(さいたー、さいたー)。それからフランスの歌、イタリアの歌、ケチュア族の伝統的な歌、などなど。


子供たちが身振り手振りをつけて歌っている様子は、もちろん大変かわいらしいです。ですが正直、芸をしこまれた動物たちのショーを見ているような気分でした。ツアー客たちの反応が悪いとみると、先生はすかさずより動きの派手な歌を子供たちに合図します。子供たち、飛んだり跳ねたり。そしてショーが終わると、子供の1人が帽子を取ってツアー客のもとを回ります。まあ、半分わかってはいたけれど、なんだか悲しい光景でした。能天気なツアー客の1人としてとても無責任な発言だけれど。

ことほど左様に、自分たちの生活様式をいわば見せ物にして観光収入を得て暮らしているウロスの人々。いつしか「生活様式の観光」が「観光のための生活様式」に逆転してしまっているということはないのでしょうか。内部にプラスティックを使ったハリボテのトトラ舟は、自らの民族の文化的伝統を守っているというより、観光客を呼ぶためのツールとして存在している、というのは言い過ぎでしょうか。子供たちは自分たちが歌い踊る意味をいつか知るのでしょうか。

わざわざお金と時間をはたいて地球の裏側まで来てる1人の観光客として、とても分不相応な発言だとは思うけれど。


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